Front Mission Alternativeの曲
Front Mission AlternativeのBGM集(ニコニコ動画より)。何となく思い出して検索してみたら、これが懐かしいのかっこいいの。このゲームの音楽ってこんなに良かったっけ!?と驚いている。
フロントミッション・オルタナティブの音楽を聴いていて思ったのは、ぼくが音楽にノスタルジックな心地よさを見出すとき、そのノスタルジーとは少年時代、ゲームをやっていたあの空間、テレビと自分との距離、それを取り巻く部屋。その外にぼんやりと広がる世界。それらから抽出された淡々とした時間の流れ、茫洋とした静穏、空虚。そういうものを本質的に包含しているのではないか、ということだ。
だから、こうして花曇りの明るい外をぼんやり眺めながら、遠くでひばりが空に舞い上がりながら鳴く声を聞きながら、「レガール空港」の曲を聴いてじんわりしたりするのは正統的な退行に他ならないと思うのだけど、たぶんぼくは退行がしたいんだろう。
「レガール空港」というシナリオの音楽。アーバングルーヴ。かっこいい。上記ニコニコのBGM集にも入っているのだが、サウンドトラック化にあたってリアレンジされたらしく、下のゲーム内での音源のほうが好きだ。
YMCKの「プレアデス」。
これはもう直接的にファミコンの8bitFM音源を前面に押し出してるサウンドだけど、少なからずゲーム音楽がぼくの原初的で重要な音楽体験であり、心地よさや気持ちよさが少年期(ゼノギアスでぼくはゲームに対して一応の区切りをつけているので青年前期まで含む)のノスタルジーに強くクラッチされているのだろう。
逆に言えば、YMCKなどを聴くと顕著だがゲーム音楽の普遍的な強度をあらためて強く認識する(ゲーム音楽とはいえ、製作するのは多く音楽家であるから当たり前といえば当たり前なんだけど)。
Youtubeの悪性っていうのは、昔のものを観聴きしているだけでもう充分。ってところにあるのかもしれない。それこそ「正統的な退行」であって、ぼくらはもっと歪んで、完遂しえない「不完全な退行」をすべきなのだろう。