自信というものは、たとえ的外れであろうが勘違いであろうが
はたまた単なるはったりであろうが、
それが強固であればあるほど燦然と輝く。
単なる一個人の妄想に過ぎないとしても、
それはある事実としてその存在を確定させる。
恐ろしく理不尽でパワーあふれるものなのだ。
だからきみ、たとえ他人に何といわれようと、
自分に自信を持ちなさい。
他人に笑われようとスカされようと、
自分に自信を持ちなさい。
きみは世界一強くなれると思うよ。
ぼくだってきっと笑っちゃうかもしれないけど、
ぼくの存在がきみにいったいどんな意味をもたらすっていうんだ?
きみがどんな変人であろうと、
きみはきみ自身を信じるべきだと思うんだ。
 
 
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気づくといつも、薄い酔いがいつの間にかこめかみのあたりに漂っていて、
ぼくは眼をどろりと揺り動かしている。
哀しみはぼくの俎上で、いたぶられるのを待つばかり。
だがぼくには包丁が無い。あの鋭い痛み。閃光。
哀しみではない。弱さ。チキン。
あの野郎、おれをチキン呼ばわりしやがった。
ぼくは液状のビールを口の中で転がした。
いくつもの泡がはじけて、何もかも忘れそうになる。
チーズでも買ってくりゃよかった。
だがな、おれは刻み付けたのだ。
そうだ、おれはチキンだ。