Cafe Apres-midi Souris

カフェ・アプレミディ・スーリー

有名な「カフェ・アプレミディ」シリーズの「ソーリー」という作品。
このシリーズについては殆ど何も知りませんが、耳に心地よいボサノヴァが時間いっぱいに収録されていて、お得感を煽りますね。
その中に何とチェット・ベイカーの「バット・ノット・フォー・ミー」が。
コレが何と言うか、殆ど呪縛ですね。これだけ多彩な音楽の群れの中にあって、絶対に埋もれない魅力、というか魔力を秘めたもの凄い歌唱力、というか呪文。
いや、べつに奇妙奇天烈なワケではない歌声には、表面的なアンニュイさの奥にまで引きずり込まれてしまうような深さ、神秘さ、恐ろしさが込められています。
ぼくは昔から彼の歌うこの曲に愛着があるのですが、聴いたあとはかならず空虚な気持ちになります。聴かないほうがよかったんじゃないかと思うくらい。それでもまた求めてしまう、恐ろしい魔法。