Anders Aarum Trio/The Lucky Strike, Mathias Landæus/Bläbete

はまぞうで見つからないレアな?欧州盤を2枚ご紹介。どちらも典型的にヨーロッパ的クラシカルなエレガンスと技巧をまぶした比較的オーソドックスな演奏。


アンデルス・アールム・トリオ(Hot Club Records, 2000)は煙草ではなくてボウリングをモチーフにし、かっちりと輪郭の際立つ明るいピアノと軽やかなタッチのドラムスが聴きどころ。懐かしさと新しさがさりげなく調和して、手応え確かです。

マシアス・ランダース(Amigo Musik, 1996)は数曲にテナーのカール・マルティン・アルムクヴィストを迎えたカルテット。ピアノとテナーの二人がスウェーデンの人なのですが、北欧らしさを醸しつつ全体として緩やかにまとめてある。録音はニューヨークとのことですが、その雰囲気が何となく付与されていて、特にテナーのこの飄々さ、ユルさは特筆すべき良さ!ジャズ全盛時代が蘇ったかのごときフレージングにハッとなること請け合いです。この時代や地域、言うなればアメリカと北欧の融合みたいなクロスオーヴァー感のノルウェースウェーデンといった北欧発、かなり良いんじゃないでしょうか。上のアンダース・アールムにしてもそうですが、こういったジャズがぼくの及び知れない(知れるはずが無い!)ところで欧州に多発しているということ、そしてその膨大なるディスクのことを考えるだけで胸が熱くなります。
これ、ジャケットがまた素晴らしいんだよなぁ。

http://www.moserobie.com/fringe.html(マシアス・ランダース・カルテット/Fringe People の試聴ができます。こちらは2004年、新しい録音です。パーカッションが加わっている以外は同じメンバー)