DCPRG/構造と力

最近はECM周りのミュージシャン(Arild Andersen, Nils Petter Molvear, Dave Hollandあたり)と並行して、DCPRGやマイルス、あとはSupersilentといった現代音楽エレクトロニカ方面にも興味をもって聴いています。
この「構造と力」についての参考文献やレビューなどは一切読んでいないので迂闊に知ったかコメントは出来ないのだが、全編にわたって流れを支配しているのはノスタルジーだということが実感できる、少なくとも自分にとっては。
各自異なるBPMポリリズム変拍子は勿論、雑多な音が行き交い独特の煩雑な(と言って差し支え無いと思う)音楽が展開されるけれども、ベースは非常にシンプル(ベタなくらいシンプルなんじゃないか、とも思う)。気持ちよさを前面にプッシュして、実に耳に心地よい。2,3曲目は普段聴かないジャンルなので多少の戸惑いはあれど、1曲目、そして4曲目は安寧の境地。6分30秒あたりから細切れのエレピが導くシンセの海に包まれ、薄明るい湿気が訪れる。5曲目はもうノスタルジーど真ん中、決め手の楔になる琴の音と、泣きのリフがとどめなんじゃい。菊地さんの曲はリフにもの凄く印象的なラインが用いられているのが多くて、「大停電の夜に」のサントラのボーナストラックでも凄いリフにぶっ飛んだ覚えがある。あとタブラ堪らん。

う〜ん、印象でしか書けない。タイトルの真意はぼくには殆どわからない。