Jan Garbarek/In Praise Of Dreams

はじめてのGarbarek購入になる。これは2004年の作品。Kim kashkashian(vl), Manu Katche(ds)の他サックスやシンセ、サンプラーなどすべてガルバレクが担当している。
個人的には…うーん、微妙。良くも悪くもガルバレク的世界観の色濃く出た作品。清涼で純度の高い旋律・音に冬の音楽、とする向きもある。似たようなニュアンスの曲が続くので途中で眠くなってしまう。集中して聴けば、ガルバレクという人の世界観が真摯に描かれているのを感じる。霧に包まれた北欧の漂泊された風景、あるいは夢の中で霞んでいる不確かな風景。抽象的だけれど、その質感は凛としている。後はもう一度聴きたいなァという取っ掛かりを何処に見つけるか。
1曲目、一聴彼のものとわかるサックスからサンプリングのドラムとトリッキーなピアノリフが入ってくるところがかっこいい。この曲はサンプリングと生のドラムが入っていてミドル・テンポ。フューチャー・ジャズなバックトラックをガルバレクのサックスがグイっと彼の世界に引き寄せている。この曲とエスニックな要素を絡めた7曲目が良いかな。やっぱりサンプリング/生ドラムが入ってビート感がある。10曲目の入りなんか宇宙的なスケール観を持っていてドキドキしてくるんだけど、サックスとヴィオラが一緒に入ってくると何か白けちゃうというか…。サックスの音色が好きじゃないのかしら。この人のサンプリング構築には職人気質を感じる。
とはいえ素人の戯言。ガルバレクファンの方ならド真ん中なくらいに気に入るんじゃないでしょうか。amazonで試聴できます。

In Praise of Dreams