COMMON/finding forever

  Finding Forever
前作カニエ・ウエストと組んだ「Be」が凄く良くて、今年の夏はヘヴィロテのひとつだったんだが、最新作の「finding forever」もさらにヘヴィロテになりそう。まず出来が文句無しに良いです。Like Water〜」のときのソリッドな刺々しさは身を潜めましたが、そのぶんユニークさと音楽の幅の広さが付加されて、単なるヒップホップにとどまらない間口の広さを実現しております。それでいてブレない、コモン・ミュージック。どこを聴いても素晴らしいとしか言いようが無い。
とにもかくにもカニエとコモンの相性が抜群に良いことを証明した前作と今作ですが、その中にあってひときわ輝くのはご周知のとおりコモンとJ-Dillaとの最後の仕事だという「So Far To Go」。ディアンジェロが独特のファルセットで歌い上げるイントロからしてすでに鳥肌ギンギン。凄まじいほどに美しい。街のどこかで鳴っているようなあの遠いサウンド、その静けさ、哀しさ、やさしさがこの曲に漂っています。まあこの曲はちょっと反則にしても、ほかの曲も負けず劣らず良いですよ。「The People」のパイプオルガン?のリフなんか鼻血モノだし、「I Want You」もかっこいいでしょー、ラストの「Forever Begins」なんかどうして?ってくらい美しいです。どの曲もシンプルなビートに乗せるんだけど、乗っかってるのがセンスが抜群に良くて、全曲耳が離れないですね。ヒップホップ全然詳しくないんだけど偉そうに書いてみた。今更カニエが…云々言ってる人もいないと思うけど、これ聴かなきゃ絶対損だと思うな。あ、ちっとカニエの新譜はあまり食指が動かないけど…聴かず嫌いか?