海岸行き


サニーデイ・サービスの3rd「愛と笑いの夜」からサマーソルジャー。もう9月なのに笑。このくらいにならないとぼくにとって夏は実感できないんだな。終りゆく夏。それがぼくにとっての夏だ笑。
サマーソルジャーの次、アルバムのラストを飾る曲が、「海岸行き」。この曲は「すぐに秋がきて 海には誰もいなくなる」という歌詞からもわかるとおり、夏の、海の、曲である。ぼくはこの曲をある春の日の、しかも雨が降っている日に、しかも海からははるかに遠い室内ではじめて聴いた。「音の無い雨が降る日」に、とでも言おうか笑。しかもまるで脳髄に刻み込まれてしまったかのように、心に深く残った。そんなわけで、(よくある話ではあるけど)いくぶん倒錯的な感慨が、「海岸行き」という曲にはあったりする。ぼくにとってこの曲は、決していまの季節の曲じゃないのだ。
今朝芋づるのような夢を見て、それをずるずるひっぱっていったら、芋づる式にこの曲のことを思い出した。まだ世界がどのような実体を持っているのかわからなかった。ぼんやりと夢や季節や街がたゆたう。ぼくはこれからも、いろんなことを忘れてゆくだろう。
  
  
サニーデイ・サービスの好きな曲がYoutubeにあまり無いので残念なんだけど、これ良かった。

「魔法」。確かリリース直後に聴いた覚えがあるんだけど、いまいちピンと来なかったと思う。歳を重ねてまた巡りあうこと。いくぶん微笑んで、いくぶん色褪せて。セカンド・サマー・オブ・ラブ。って間違ってるよね。でもこの語感なんだなあ。