何か言う

フェリーニ「道」を観た

フェリーニの「道」は、今日ではもはやわかりやすいほど図式的な「男-女」「夫-妻」の関係性を物語っているが、横暴な夫ザンパノの妻ジェルソミーナが「白痴」であることが重要なのだ。ザンパノから見て白痴、周囲の人から見て白痴。であることがこの物語の…

エヴァンゲリオンみたいに、すんごく憂鬱で憂鬱で救いがまったく無いままひどくなっていってどんづまりになって、<世界の終り>によって祝祭的なカタルシスが訪れ悟った気になって現実に帰るも、結局何も変わっていない。というか変わっていないことが重要…

ゴスフォード・パーク

ロバート・アルトマンの群像劇にしてはしっかりとした物語構成(と言っても事件の発端からその真相が暴かれるといった流れが物語のおもに後半部の進行を担っているという意味で)で、ノヴェロがピアノ弾き語りをするときに(主人たちに見つからないように扉…

読書の意義とは、知識を吸収できるところにあるのではなく、「今まで知らなかったことを、いろんな何やかやを経て、それらがある日突然つながって靄が晴れたかのようにすべてがわかる」という経験、つまり人生そのものを疑似体験できるところにある。そして…

最後の3月

武石さん、ぼくはあなたの記号です。記号とは独立した概念として生まれ、ぼくの実在とはかけ離れてゆくから、もしぼくが消えても記号は消えずにその残滓をとどめるでしょう。それはぼくの実在にとっても喜ばしいことであると思う。ぼくには何よりあなたをが…

たまたまテレビをつけたら菊地さんが出てて、クレッソニエールを紹介してた。びっくりした笑 ていうようなことをブログで書くのが何か手持無沙汰なので(下手に言葉を入れるとリンクされちゃうし)、ツイッターというものが流行っているのだろうか。ルイス・…

バンクーバーオリンピック♪♪♪

日本中のインタビュアーは、全部消えてしまえば良いと思う(死ねとは言ってないよ)。

カーリング女子の選手をアップで撮るのは悪趣味のような健全なような感じでつい見入ってしまいます

織田信成君が泣き、上村愛子が泣き、本橋マリリンも目黒(解説の小林さんにあやかって)も泣き、スキーの競技でも女性が泣いていた。こんなに選手たちを泣かせる必要があるのか?オリンピックってそんなものだったっけ?(戦争の代替行為ですから、泣いて済…

自分の中でこうするべきだ、とかこうしたい、と思っていることをやったり、表現したりしてる人を実際に見たりすると、それは違うそれは間違っている、そんなのは馬鹿げたことだ。などと思うときがある。 それは先に言われ表現されたことへの嫉妬なのかと思い…

オウシット

細野晴臣の「薔薇と野獣」という曲をYotubeで探したらあったので、嬉々としてブログでリンクして、さっき久しぶりに聴こうかなと思ったら削除されててびっくり。 あんまり矢鱈とリンクしないほうが良いのかな?自分が生きてることで、いろんな人に迷惑をかけ…

Perfumeについて適当に、しかし心はぐっときて

ぼくは「ポリリズム」を偶然Youtubeで観てそこから遡るようにして初期の音源に惹かれていったのだが、なぜPerfumeに惹かれたのかというと、彼女たちはその半身をフェミニズムに浸し、「闘って」いたからだと思う(自分のフェミニズムに対する理解が十全では…

カティーサークと膳でヴァンクーヴァー雪見酒

Eivind Opsvikとか空気公団とかジョージ・ベンソンとか適当に入れたMDの中にピアノ・トリオの曲が。これ誰だっけ?イヴァン・パドゥアかなあ、それにしてはタッチが少々軽いしドラムが当意即妙すぎる。色々CDを引っかきまわして当該曲を探し回った結果、Joel…

いくつかの文章化できるくらいには輪郭のある思ったこと

・アニメという媒体を使っての表現において、庵野秀明に対しての宮崎駿の回答(という見立てをするならば)は、物語性のレベルにしても「<感染>させる力(宮台真司の言葉を借りて)」のレベルにしても、まさにオヤジの貫禄を見せつけるかのような圧倒的な…

ニョポニョポーニョポーニョポニョポーニョポー

「なろうと思わないと何にもなれない」という現実の厳しさを(CMらしからぬ流行りの方向で)ストレートぎみに説いた言葉よりも、そうすけが「だってりさと約束したんだもん」とさりげなく言った一言のほうが、どれだけ勇気をくれるか。 ありきたりだが、なれ…

サントリースペシャルリザーヴ3杯目×ホテル・ルワンダ

ホテル・ルワンダを観てやっちゃいけないのは、「自分は今までルワンダのことなど何も知らなかった。よし、小さなことでも出来ることをひとつひとつやっていこう」って思っちゃう。ことだと思った。 何も知らなかった、と言ってしまうのは事実だしだからこそ…

NTT東日本のCM

観ました?野球少年が父親に向かって、「ぼくもイチローみたいになれるかな?」と聞くんだが、それに対して父親は思いつめた表情で、「なろうと思ってもなれるもんじゃない。でもなろうと思わないと何にもなれない」なんてなことを答えるわけです。これかな…

何か言う2010/01/05

何も言うべきことがないので、何か言ってみる。最近は村上春樹の「遠い太鼓」を、小さなチャプターごとに5ページくらいずつちまちまと読んでいる。19か20歳ころに確か読んだが、そのときよりも遥かに、まるで洗いさしのコンタクトレンズをつけたように…

今年よく聴いた音楽といえば(といっても最後の2ヶ月でほぼ毎日って感じ)Ivan Paduartの「Still」。 http://www.ozap.com/musique/collectif/still/0608917322620 http://www.looneytunescds.com/rel/v2_viewupc.php?storenr=45&upc=60891732262 その中の…

2009年の総括

2009年の総括。というものをぼくもやってみよう。と思って思ったことは、自分には総括すべきものが特に無い。ということであり、それはつまりいろんな関係性から切れている。という結構惨めな事実を表しているんだけれども、気づいたことは、自分はこの数年…

東京落選でほっとする

東京が今回のオリンピック開催地にならなくて、本当に良かった。頑張っていた人たちには悪いと思うんだけど、ほっとしました。 もし東京が選ばれてたら、何かすごく変な感じになってったと思う。すごくイヤ〜な感じになってったと思う。躁病的な非日常という…

一言批評で星獲得かよ

舌鋒鋭い非難と批判こそが、唯一の正しき行いなのである。このネットブログ文化においては。と言ってはみたものの、何だか負け惜しみみたいに聞こえてしまって嫌だ。 いかに自らの正しさを(さも当然のように)表明し、他方を一刀のもとにバッサリと切り捨て…

選挙に積極的に関わろうとすればするほど、現実的なしがらみは増える一方でしょう。 それって結局行き着くところが、今の日本の官僚主導の政治のあり方だと思うんだけど。 それが良い悪いではなくて、そういう官僚主導の政治を解体することが日本の社会にと…

朝から憂鬱☆

何が憂鬱って、「ねえ、人生って結局全部即興だよね☆」とあけすけと言ってしまわない可能性が、自分の中にあったかどうかってことだ。人生上、いや日常的な生活の中においても確たるフォームというものを生成し鍛錬することが出来なかった(そして怠惰と弛緩…

経済格差だけではない

『経済格差じゃないんだ、マンガに描ける顔か描けない顔か格差なんだ』 菊地さん、泣いてもいいですか!!(しみじみとした感動) 金言ここにあり。そうなんだよ〜経済格差じゃないんですよね。ってあ。2008年の対談。マイルスの乖離と自分の乖離を重ね…

ミサ オープニング

ヒマなので、Youtubeで楽しくマイルスのネフェルティティの頃の音源を聴こうと思ったら、何をどう間違えたのかアンディー・メンテの懐かしい動画を見つけた。 やばすぎる…マジでかっこいいです。 この動画で『我が名はダナエ国王子 マクベス 父の仇 エウテル…

烏賀陽氏のオリコン訴訟について適当に

(ヒマなので)楽しくYoutubeを観ていたらこんな動画に突き当たって、 で思ったことをつらつらと書いてさ、トラックバックってどうやるのかな…と下のほうのはてなマークをクリックしてヘルプを読もうと思ってクリックしたら別窓開かなくて結局文章全部消えた…